情報工学部門というと、純粋なソフトウエアだけではなく、いわゆる組み込み系などハードウエアと密接に絡んだ分野もあったり、結構幅が広かったりします。
組み込み系に関しては、昨今のIoTブームによりかなりクローズアップされてきた感があります。ただ、IoTは組み込み機器から採取するデータを、ビッグデータ処理したのちにフィードバックすることが前提ですので、やはりソフトウエアの分野も当然のように絡んできます。
さて、このソフトウエアの部分ですが、現在ではAAGFに代表される(Apple,Amazon,Google,Facebook)アメリカ企業にその殆どの技術分野において先行されています。日本初のソフトウエアというとすぐに思い浮かぶものはあまりないのではないでしょうか
どちらかというと日本企業の強みは、ものづくりや品質、工程改善、いわゆるものにくっついた部分が非常に得意だったりします。OSやプログラミング言語も含めてそれほど得意ではないというのが今の日本で、ものにくっつけることが実は今後優位性を保つために必要不可欠でしょう。
そもそも、日本のソフトウエア産業はSIerに代表されるような請負型のシステム開発が多く、要素技術の開発や新製品の開発などはそれほど得意でもなく重要視されていなかったため、そういう新しいことをやる人材が育っていなかったのが現状です。
折しも日本が今推し進めようとしているソサエティ5.0もどちらかというとものが主体であるので、日本としては純粋にソフトウエアで勝負するのではなく、ものを絡めた形のソフトウエア産業という方向に向かうべきでしょう