年を取ると徹夜の仕事はちょっときつくなってきます。年に数回ですが徹夜をしないと行けない案件があったりします。

その一つが証券取引所の制度変更対応。こちらもだいたい毎年何らかのシステム変更があり、これに合わせた修正リリースなんかをやる必要があったりします。この制度変更ですが、今回は、株価が小数表示になったという点。

株をやらない人には何のことかよくわからないかと思いますが、株を売買する際には、株価×最低取引単位の金額で株を売買することになります。この最低取引単位が最近では100株単位になってきています。一部はまだ1000株単位だったりするのですが、これだと700円の株の場合には1000株をかけると、最低でも70万かかることになります。これだと株を売買する人の裾野が広がらないので取引所は積極的に100株単位になるように指導していたりします。

で、今回のシステム修正ですが、例えば10円の株だとすると最低単位が1円のため、株価が一単位動くとすると10%も動くことになってしまいます。1円の株だと一つ上にあがるだけでもう倍になる、ということで低位株(株価が低い株)ほど株価が動きづらくなってしまっているので、これを修正する意味でも0.1円単位になることには意味があります。

今回は1000円以下は0.1円刻み、1000円から5000円は0.5円刻みということになりました。とは言っても全部の株ではなく、平たく言えば、まあよく売買されている100銘柄が対象です。

 

この修正は実は結構大変だったりする場合があり、どういう場合かというと、今まで整数型で持っていたデータを、小数型に変更する、ということになります。プログラムで言えばInt型をDouble型に修正していったりするので、浮動小数点計算の計算誤差などを考慮していく必要があります。

 

まあこういう修正をガリガリ行い、テストを飽きるほどやってあげた後に、真夜中のだーれも株なんぞみていない時間帯にこっそり修正リリースするので、徹夜が必要という事態になったりします。

 

まあ、学生の頃は徹夜麻雀など屁でもなかったのですけどね。。