かつて業界トップだったかっぱ寿司が苦戦しているとのこと。以前はかっぱ寿司の前には行列ができるほどの人の入りで、休日なんかは30分待ちなどザラ。そのかっぱ寿司が全くだめになったそうです。
やはり、かっぱ寿司は安いということだけで伸びてきたので、ライバルが安く美味しく提供すると、もとからそれほど美味しくなかったのか、客足が遠のいたとのこと。前述の記事では、落ちていった理由はライバルは仕入率が40%に対し、かっぱ寿司は35%。要はネタをケチって同じ価格で出しているから、美味しくないのでしょう。
当然顧客は同じ値段ならば美味しい方を選びます。また、くら寿司は子供が遊び感覚で寿司ザラを取れるような仕掛けも用意しているので、なおさら負けていったのでしょう。一時期かっぱ寿司は寿司以外にもたくさんのメニューを出していたかと思いますが、そうなると、別に寿司屋じゃなくてもいいじゃない?的なファミリーレストランと同じ形態になってしまい、余計競争力がなくなったのでしょう。
自社のコアとなる部分をしっかりと見据えて底を中心に事業展開をし、伸ばしていくというのが基本的な戦略でしょうから、あまり関係のない分野にやたらめったら突っ込んでいくのは良くないという現れです。
イノベーションの考えでもこういうマトリックスを作りますが、既存技術の新規分野が一番攻めやすいのでチャンスが有ればこの部分を攻めてみるのがよろしいかと思います。
既存技術 | 新規技術 | |
既存分野 | ||
新規分野 |
あと、シダックスのニュースも出ていました。こちらは、完全に業態が時代に合わなくなったとのこと。以前はカラオケは団体で食事をしながらというスタイルだったのが、いまでは、お一人様、持ち込み、激安というスタイルが求められているのについていけずに、撤退とのこと。
これも、時代の流れを読み間違った例ではないでしょうか?
何れにせよ、おなじ形態で事業がそのまま続いていける期間というのはどんどん短くなってきています。顧客の多様性についていけない企業、事業はいずれなくなっていきます。常に、イノベーションを考えつつ事業を展開していくことがトップマネジメントに求められるのではないでしょうか?